社員のほめ方は技術です


社員をどう褒めればよいのか悩む上司は少なくありません。「わざとらしく聞こえないか」「褒めすぎると甘く見られないか」「特定の社員だけを評価していると思われないか」と考えるほど、声をかけるタイミングを失いやすくなります。

ただ、社員のほめ方は、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。相手の行動をよく見て、事実を拾い、本人の成長につながる言葉に変える技術です。大切なのは、ただ気分よくさせることではなく、仕事の中にある価値を見つけて伝えることです。

ほめ達 名古屋支部では、「ほめる」をお世辞やご機嫌取りではなく、「価値を発見して伝えること」と考えています。社員の良いところを探すだけでなく、本人も周囲も見落としていた変化や努力、役割の価値に気づくことが、職場の関係性を変える第一歩になります。

社員のほめ方を見直す取り組みは、若手社員を育てたい会社、管理職の関わり方を変えたい職場、離職や人間関係に課題を感じている組織に向いています。一方で、評価基準が曖昧なまま褒めると不公平感が出やすいため注意が必要です。選ぶ基準は、言いやすさではなく「社員のどの行動を伸ばしたいのか」に置くと、褒め方の失敗を減らせます。


まず事実を見て伝える

社員を褒めるときは、性格や印象ではなく、見えた事実を言葉にすることが基本です。「すごいね」「優秀だね」だけでは、相手は何を続ければよいのか分かりません。反対に、具体的な行動を伝えると、褒め言葉がそのまま次の行動の目印になります。

たとえば「今日の会議、よかったよ」ではなく、「お客様の質問に対して、先に結論を伝えてから理由を説明していたので、相手が安心して聞けていたね」と伝えます。これなら社員は、自分のどの行動が評価されたのかを理解できます。

事実を見るには、上司側の観察が欠かせません。普段から社員の仕事ぶりを見ていないと、褒め言葉は抽象的になります。日報、チャット、会議での発言、顧客対応、資料の変化など、小さな行動の中に褒める材料はあります。

注意したいのは、事実に見えても上司の思い込みが混ざることです。「最近やる気が出てきたね」は、本人にとっては違和感があるかもしれません。「前回より提出が半日早かったね」のように、確認できる変化を伝えるほうが自然です。


向く職場と注意したい職場

社員のほめ方を見直す取り組みは、若手育成、管理職育成、職場の雰囲気改善に課題がある会社に向いています。特に、真面目な社員ほど「できて当たり前」と見られやすく、声をかけられないまま不満をためることがあります。そうした職場では、褒めることより先に、認めることが効果を持ちます。

たとえば、毎日定時に報告している社員に対して「いつも報告が早くて助かっています」と伝えるだけでも、本人は自分の行動が見られていると感じやすくなります。大きな成果が出たときだけ褒めるのではなく、安定して続けている行動を認めることが、職場の安心感につながります。

一方で、評価制度が不透明な職場や、特定の人だけが目立ちやすい職場では注意が必要です。褒める回数や言葉が偏ると、周囲から「ひいき」と受け取られる場合があります。成果が見えやすい営業職だけでなく、事務、管理、サポート、現場運営など、目立ちにくい仕事にも目を向ける必要があります。

向いている職場は、褒めることを個人の気分ではなく、育成と関係づくりの方法として扱える職場です。注意が必要なのは、褒めることを単なるイベントや掛け声で終わらせてしまう職場です。


選び分けは目的で決まる

社員のほめ方は、目的によって選び分けることが大切です。やる気を高めたいのか、行動を定着させたいのか、挑戦を促したいのか、離職を防ぎたいのかによって、かける言葉は変わります。

やる気を高めたいときは、感謝を伝える言葉が向いています。「助かった」「安心できた」「任せられると感じた」という言葉は、相手の存在価値を伝えやすいからです。行動を定着させたいときは、具体的な行動を褒めます。「確認の順番が丁寧だった」「前回の指摘を反映していた」と伝えると、社員は再現しやすくなります。

挑戦を促したいときは、結果だけでなく取り組み方を認めます。「今回は受注には至らなかったけれど、仮説を立てて提案先を変えた点はよかった」と言えば、失敗を責められた印象になりにくくなります。

離職防止や関係改善を目的にするなら、日常の承認が重要です。大げさな褒め言葉より、名前を呼ぶ、話を最後まで聞く、変化に気づくといった小さな行動のほうが効く場合もあります。目的を決めずに褒めると、言葉だけが浮いてしまいます。


ほめ方

社員が伸びるほめ方


社員を伸ばすほめ方は、本人が次に何をすればよいか分かる言葉です。気持ちよくするだけで終わる褒め方ではなく、行動の再現性を高める褒め方を意識します。

そのためには、結果、過程、変化、感謝を分けて伝えることが大切です。売上や達成率のような結果は分かりやすい一方で、結果だけを褒めると、成果が出ない時期に声をかけにくくなります。社員が成長する職場では、成果の前にある準備、工夫、継続、改善にも光を当てています。


結果より過程に光を当てる

社員を成長させたいなら、結果だけでなく過程を褒めることが重要です。結果だけを褒めると、社員は失敗を避けるようになることがあります。過程を認めると、うまくいかなかった時でも次の改善に向かいやすくなります。

たとえば「契約が取れてすごい」だけでなく、「事前に相手企業の課題を調べ、質問を3つ準備していたことが今回の提案につながったね」と伝えます。これなら本人は、契約という結果だけでなく、準備の質が評価されたと分かります。

過程を褒めるときは、努力を何でも肯定するのではなく、仕事に結びついた行動を扱うことが大切です。「頑張っていたね」だけでは曖昧です。「期限の2日前に相談してくれたので、修正する時間を確保できたね」のように、仕事上の意味まで伝えると、成長につながります。

注意したいのは、成果が出ていない状態を無理に褒めることです。本人も課題を感じている場合、「よかったよ」とだけ言われると軽く聞こえます。その場合は「改善点はあるけれど、前回より確認の回数が増えたのは良い変化だね」と、認める部分と次の課題を分けて伝えます。


他人ではなく過去と比べる

社員を褒めるときは、他の社員と比べるより、過去の本人と比べるほうが育成につながります。他人と比べる褒め方は、一時的にやる気を出すことがあっても、職場に競争や劣等感を生みやすいからです。

たとえば「Aさんより早くできたね」ではなく、「前回は確認に時間がかかっていたけれど、今回は先に必要資料をそろえられていたね」と伝えます。これなら本人の成長が見えますし、周囲との比較で傷つく人も出にくくなります。

特に若手社員や経験の浅い社員は、完成度だけを見るとベテランに及ばないことが多いものです。しかし、入社当初からの変化、前回からの改善、本人なりの工夫に目を向けると、褒める材料は見つかります。仕事のスピードが目標に届いていなくても、60点から63点に上がったなら、その3点に光を当てることができます。

ただし、過去と比べることは、基準を下げることではありません。最終的に求める水準は伝えたうえで、そこに向かう途中の変化を認めることが大切です。「まだ目標には届いていないけれど、前回より改善している」と伝えると、甘やかしではなく育成になります。


感謝を主語にして伝える

褒めるのが苦手な人は、評価より感謝から始めると自然です。「あなたはすごい」と言うと照れたり、上から目線に聞こえたりする場合があります。一方で「私は助かった」「チームが動きやすくなった」と伝えると、押しつけがましさが減ります。

たとえば「いい資料だね」よりも、「資料を先にまとめてくれたおかげで、私は会議の準備に集中できました。助かりました」と伝えます。これは相手を評価するだけでなく、相手の行動が周囲に与えた良い影響を伝える言葉です。

感謝を主語にする褒め方は、ベテラン社員にも向いています。経験のある社員ほど、単純に「頑張ったね」と言われると子ども扱いに感じることがあります。しかし「あなたが先に確認してくれたので、若手が安心して進められました」と言われれば、役割の価値として受け取りやすくなります。

注意点は、何でも「ありがとう」で済ませないことです。感謝の理由が曖昧だと、社交辞令に聞こえます。何に助かったのか、誰に良い影響があったのか、次も続けてほしい行動は何かを添えると、社員に届きやすくなります。


ほめ方

失敗しやすいほめ方


社員を褒めることは大切ですが、伝え方を間違えると逆効果になる場合があります。とくに注意したいのは、お世辞に聞こえる褒め方、不公平に見える褒め方、課題を隠してしまう褒め方です。

褒めることは、叱らないことでも、何でも肯定することでもありません。社員の価値や行動を認めたうえで、必要な改善も伝えることが大切です。職場で信頼される褒め方は、優しい言葉だけではなく、公平さと具体性を持っています。


お世辞は信頼を下げやすい

お世辞に聞こえる褒め方は、かえって信頼を下げることがあります。本人が納得していない点を大げさに褒められると、「本当に見ていないのでは」と感じるからです。褒めることに慣れていない上司ほど、言葉を盛りすぎる傾向があります。

たとえば、まだ改善点の多い資料に対して「完璧だね」と言うと、本人も周囲も違和感を覚えます。この場合は「構成は前回より整理されていて読みやすくなったね。次は数字の根拠をもう少し足そう」と伝えるほうが自然です。

お世辞を避けるには、褒める範囲を絞ります。全部を褒める必要はありません。資料全体ではなく見出し、会議全体ではなく質問の仕方、接客全体ではなく最初の声かけというように、具体的な一点を認めれば十分です。

向いていないのは、場を和ませるためだけに褒めることです。もちろん雰囲気づくりは大切ですが、社員育成を目的にするなら、言葉の中に事実が必要です。事実がある褒め言葉は短くても届きます。


えこひいきに見える伝え方

社員を褒めるときは、公平に見える運用も大切です。上司にそのつもりがなくても、いつも同じ社員だけを褒めていると、周囲は不公平に感じることがあります。職場の雰囲気を良くするための褒め方が、人間関係の不満につながっては本末転倒です。

特に、成果が数字で見えやすい社員、発言が多い社員、上司と接点が多い社員は褒められやすくなります。一方で、ミスを防ぐ仕事、裏方の調整、後輩のフォロー、顧客から見えない準備は見落とされがちです。

公平にするには、全員を同じ言葉で褒めるのではなく、それぞれの役割に合った行動を見ることが必要です。営業なら提案の工夫、事務なら確認の精度、リーダーならチームの支え方、若手なら改善の速さというように、職種や立場に応じて見る場所を変えます。

大勢の前で褒める場合も注意が必要です。本人が人前で注目されるのを苦手にしている場合、公開の称賛が負担になることがあります。全体共有が向く内容か、個別に伝えるほうがよい内容かを分けると、安心して受け取ってもらいやすくなります。


叱る前に認める順番を作る

社員を育てるには、褒めるだけでなく指摘も必要です。ただし、いきなり正論をぶつけると、相手は防御的になりやすくなります。叱る前に、まずできている部分や意図を認めることで、指摘が届きやすくなります。

たとえば、報告が遅れた社員に対して「なぜ遅れたの」と詰める前に、「最後まで対応しようとしていたことは分かっています。そのうえで、遅れそうな時点で共有してほしかった」と伝えます。これなら、相手の努力を無視せずに改善点を示せます。

この順番は、甘やかしではありません。むしろ、事実を分けて伝えるための方法です。できていること、足りないこと、次に変えてほしいことを混ぜずに話すと、社員は人格を否定されたと感じにくくなります。

注意したいのは、褒め言葉を指摘の前置きとして雑に使うことです。「良いところもあるけど」と毎回続けると、褒められた瞬間に「この後に叱られる」と身構えるようになります。認める言葉は本当に認めている内容だけにし、指摘は具体的な行動に絞ります。


ほめ方

導入費用と確認事項


社員のほめ方を職場に定着させるには、上司個人の努力だけでなく、研修、ツール、面談制度、社内共有の仕組みを組み合わせる方法があります。費用を考えるときは、本体価格だけでなく、準備や運用にかかる手間も見ておくことが大切です。

小さく始めるなら、朝礼での共有、1on1の聞き方改善、チャットでの感謝の言葉など、費用をかけずに始められる方法もあります。一方で、管理職全体の関わり方を変えたい場合は、研修や仕組み化を検討したほうが定着しやすくなります。


研修やツールの費用目安

社員のほめ方を学ぶ方法には、社内勉強会、外部研修、eラーニング、社内称賛ツールなどがあります。費用は内容や人数によって変わるため、固定金額だけで判断せず、何を変えたいのかを先に決めることが大切です。

管理職向け研修は、半日から1日で実施されるものもあれば、複数回に分けて行動変化を追うものもあります。一般的には、講師派遣型の研修は人数、時間、場所、カリキュラムの作り込みによって費用が変わります。オンラインで実施できる場合は、移動費や会場費を抑えられることがあります。

称賛や感謝を可視化するツールを導入する場合は、初期費用と月額費用が発生することがあります。人数課金のサービスでは、従業員数が増えるほど月額費用も増えます。機能が多いほど便利ですが、使われなければ意味がありません。

費用を見るときは、「安いか高いか」だけでなく、管理職の行動が変わる内容か、現場で使える言葉まで学べるか、受講後の実践があるかを確認します。単発で知識を聞くだけでは、職場の空気は変わりにくいからです。



始める前に確認したいこと

社員のほめ方を職場に取り入れる前に、目的、対象者、運用方法、避けたいリスクを確認しておくことが大切です。何となく「褒める文化を作ろう」と始めると、現場が戸惑いやすくなります。

まず決めたいのは、何を良くしたいのかです。若手の定着、管理職の育成、職場の会話量、心理的な安心感、挑戦しやすさなど、目的によって取り組み方は変わります。若手育成が目的なら、過程や小さな変化を認める練習が必要です。管理職育成が目的なら、褒め方だけでなく聞き方や叱り方も扱うほうが現場に合います。

次に、褒める基準を共有します。成果だけを褒めるのか、行動も認めるのか、チーム貢献をどう扱うのかを決めておくと、不公平感を減らせます。社員の名前を出して共有する場合は、本人が嫌がらないかも配慮したい点です。

最後に、効果の見方を決めます。すぐに売上だけで判断するのではなく、1on1の実施状況、離職率、社内アンケート、報告相談の増加、若手の発言量など、職場の変化も見ていくと判断しやすくなります。


ほめ方

ほめ達 名古屋支部の特徴


ほめ達 名古屋支部では、「ほめる」をお世辞や甘やかしではなく、価値を発見して伝えることとして扱っています。社員のほめ方を、単なる言葉のテクニックで終わらせず、相手を見る力、自分を整える力、職場の関係性を変える力として伝えている点が特徴です。

一般社団法人日本ほめる達人協会の「ほめ達検定」は、全国で多くの方に受講されています。名古屋支部でも、企業や団体に向けた研修、講演、検定を行い、管理職やリーダー、教育担当者が現場で使える考え方と実践をお伝えしています。


価値を発見して伝える

ほめ達 名古屋支部が大切にしているのは、「ほめる」とは相手を持ち上げることではなく、価値を発見して伝えることだという考え方です。社員のほめ方で悩む人ほど、「良い言葉を言わなければ」と考えがちですが、まず必要なのは相手の価値に気づくことです。

たとえば、仕事が遅い社員を見たときに「遅い」とだけ見るのではなく、「前回より確認が丁寧になった」「報告のタイミングは改善している」「慎重だからミスを防げている」と別の面を探します。これは無理に良く言うことではありません。人や出来事を一面だけで決めつけず、多面的に見る練習です。

この考え方は、社員だけでなく上司自身にも必要です。自分の価値を認められない人は、他人の価値にも気づきにくくなります。だからこそ、まず自分が言われて嬉しい言葉を考えたり、自分の小さな成長を認めたりすることも、ほめる力を育てる準備になります。

社員のほめ方を学ぶ場として見るなら、単なるフレーズ集よりも、見方そのものを変えたい会社に向いています。


現場で使える小さな実践

ほめ達 名古屋支部の内容は、特別な場面だけで使うものではなく、日常の小さな実践に落とし込みやすい点が特徴です。たとえば、あいさつに一言を添える、相手の名前を呼ぶ、身体を向けて話を聞く、メモを取りながら聞くといった行動も、相手を認める表現になります。

「おはよう」だけでなく「〇〇さん、おはよう」と名前を呼ぶ。相談を受けたときに、パソコンを打ちながら聞くのではなく、身体ごと相手に向く。部下の話を聞きながら「それ、メモしてもいい?」と伝える。こうした行動は大きな費用をかけなくても始められます。

また、短所に見える特徴を別の言葉に変える練習も、社員の見方を広げる助けになります。「気が弱い」は「繊細」「人の気持ちが分かる」「リスクに気づける」と言い換えられます。「落ち着きがない」は「行動が早い」「場を動かす力がある」と見られる場合もあります。

もちろん、短所を放置するための言い換えではありません。プラスの面を見つけたうえで、どう活かすか、どこを整えるかを伝えることで、指導が届きやすくなります。


研修が合う会社と合わない会社

ほめ達 名古屋支部の研修は、社員を育てる関わり方を増やしたい会社、管理職の言葉の使い方を変えたい会社、職場の空気を明るくしたい会社に合いやすいです。特に、若手との世代差に悩む管理職や、注意ばかりになってしまうリーダーには実践しやすい内容です。

また、離職率を下げたい、職場の雰囲気を良くしたい、管理職のマネジメント力を上げたい、若手を育てたいといった課題がある会社にも向いています。オンラインでの実施が可能な場合もあるため、拠点が分かれている会社でも相談しやすい方法です。

一方で、短期間で数字だけを変えたい会社や、研修を受ければ自動的に現場が変わると考えている会社には向きません。社員のほめ方は、知識を聞くだけでなく、日々の言葉や行動に落とし込んで初めて定着します。

導入前には、対象者、人数、実施方法、費用、交通費や宿泊費の有無、研修後の実践方法を確認しておくと安心です。会社の課題に合わせて内容を調整できるかも、相談時に見ておきたいポイントです。


ほめ方

よくある質問


社員のほめ方は、実際に始めようとすると細かな疑問が出てきます。特に多いのは、褒めすぎへの不安、言葉が出ない悩み、リモート環境での難しさ、ベテラン社員への伝え方、叱ることとの関係です。

ここでは、現場で迷いやすい疑問に答えます。どの答えにも共通するのは、褒めることを気分の良い言葉で終わらせず、事実、行動、変化、感謝に結びつけることです。


調子に乗らせない方法は?

社員を調子に乗らせたくない場合は、能力や人格ではなく、行動と過程を褒めることが大切です。「君は天才だ」「何でもできるね」といった言葉は、本人が失敗を避けるきっかけになる場合があります。何をしたから良かったのかを具体的に伝えるほうが、次の成長につながります。

たとえば「今回の提案は、事前に相手の業界課題を調べていた点が良かった」と伝えます。そのうえで「次は費用面の質問に備えて、見積もりの根拠も準備しよう」と続ければ、慢心ではなく改善に向かいやすくなります。

調子に乗ることが心配な社員には、褒める内容と期待する次の行動をセットにします。「ここは良かった。だから次はここまで挑戦してほしい」と伝えることで、褒め言葉がゴールではなく次の一歩になります。

逆に、褒めないことで慎重に育てようとすると、社員は自分の何が良いのか分からなくなります。良い行動は認め、課題は別で伝える。この分け方が、甘やかしを防ぐ方法です。


褒め言葉が出ない時は?

褒め言葉が出ないときは、無理に「すごい」と言う必要はありません。まずは、相手の行動をそのまま認める言葉から始めます。褒めることが苦手な人ほど、派手な言葉を探してしまいますが、社員に届くのは大げさな表現より具体的な観察です。

たとえば「今日も時間通りに報告してくれましたね」「昨日の指摘を反映していましたね」「会議で先に結論を言っていましたね」と伝えるだけでも、相手は見られていると感じます。これは褒め言葉というより承認に近いですが、職場では十分に効果があります。

どうしても相手の良いところが見つからない場合は、短所に見える部分を別の面から見てみます。慎重すぎる人は、確認が丁寧な人かもしれません。発言が少ない人は、周囲をよく観察している人かもしれません。

ただし、無理に良く見せる必要はありません。課題は課題として扱います。大切なのは、「できていない部分しかない」と決めつけず、変化や工夫を探すことです。


テレワークではどう褒める?

テレワークでは、気づいたときに早く伝えることと、後から個別に深く伝えることを組み合わせると効果的です。離れて働いていると、廊下や席でのちょっとした声かけが減るため、褒める機会は意識して作る必要があります。

チャットでは、短くても具体的に伝えます。「資料ありがとうございます」だけでなく、「先に要点をまとめてくれたので、確認がしやすかったです」と書くと、相手は何が役立ったのか分かります。公開チャンネルで伝える場合は、チーム全体に共有する意味がある内容に絞ると自然です。

1on1では、チャットで伝えきれなかった背景を補足します。「先週の対応、他部署からも助かったという声がありました」と伝えれば、本人は自分の仕事の影響範囲を実感できます。第三者からの良い評価は、直接の褒め言葉とは違う重みを持つことがあります。

注意したいのは、テキストだけで評価を済ませないことです。文章は残る反面、温度感が伝わりにくい場合があります。重要な内容や本人の不安が大きい内容は、オンライン面談や音声で補うと安心です。


ベテラン社員にも必要?

ベテラン社員にも、褒めることや認めることは必要です。ただし、若手と同じ言葉では合わない場合があります。経験のある社員に対して「よくできました」といった言い方をすると、上から目線に聞こえることがあるため、役割や貢献を伝えるほうが自然です。

たとえば「長年の経験があるから安心です」だけでは曖昧です。「若手が迷っていた場面で、先に確認ポイントを整理してくれたので、チーム全体の手戻りが減りました」と伝えると、具体的な価値が届きます。

ベテラン社員は、できて当たり前と見られやすい立場です。そのため、感謝や承認が不足すると、静かに意欲を失うことがあります。特に、後輩の育成、トラブルの未然防止、顧客との関係維持など、数字に出にくい貢献を認めることが大切です。

一方で、ベテランだからといって課題を指摘しないのはよくありません。認める部分を伝えたうえで、今後期待する役割を具体的に話すと、尊重と改善の両方が伝わります。


叱ることは不要になる?

社員を褒めるようになっても、叱ることが不要になるわけではありません。ルール違反、安全に関わるミス、顧客や同僚に大きな影響が出る行動は、必要に応じてはっきり伝える必要があります。

大切なのは、怒りの感情をぶつけることと、必要な指導を分けることです。叱るときも、人格ではなく行動を扱います。「だらしない」ではなく、「報告期限を過ぎたことで、次の担当者の確認時間が取れなくなった」と伝えます。

褒める関係ができていると、指摘が届きやすくなる場合があります。普段から見てもらえている、認めてもらえていると感じている社員は、注意されたときにも「自分を否定された」と受け取りにくいからです。

ただし、褒めてから叱れば何でもよいわけではありません。毎回同じ流れで使うと、褒め言葉が指摘の前触れになってしまいます。良いことは良いこととして伝え、改善点は改善点として分けて話すことが、信頼を保つコツです。


ほめ方

社員のほめ方を定着させる


社員のほめ方は、一度学んで終わりではありません。日々の会話、会議、1on1、チャット、朝礼、評価面談の中で少しずつ育てるものです。大切なのは、特別な言葉を探すことではなく、社員の行動や変化を見逃さないことです。

職場に褒める文化を作るには、上司だけが頑張るのではなく、同僚同士、部下から上司、部署を越えた感謝も増やしていくと定着しやすくなります。誰か一人の気分に左右されない仕組みにすると、褒めることが日常になります。


社員のほめ方は日々育つ

  • 社員のほめ方はお世辞ではなく、仕事の中の価値を見つけて伝える技術
  • まずは性格ではなく、確認できる行動や変化を言葉にすることが基本
  • 結果だけを褒めると、成果が出ない時期に声をかけにくくなる
  • 過程を褒めると、社員は次に続けるべき行動を理解しやすい
  • 他人と比べるより、過去の本人と比べたほうが成長を促しやすい
  • 感謝を主語にすると、評価より自然に伝わりやすい
  • 大げさな褒め言葉より、具体的な一言のほうが信頼されやすい
  • 特定の社員だけを褒めると、不公平感につながるため注意が必要
  • 叱る前には、できている部分や意図を認めると指摘が届きやすい
  • 研修やツールを使う場合は、本体費用だけでなく運用の手間も見るべき
  • オンラインでも、チャットと1on1を組み合わせれば褒める機会は作れる
  • ベテラン社員には、努力より役割や貢献を伝えるほうが届きやすい
  • ほめ達 名古屋支部の考え方は、価値を発見して伝える実践に重きを置いている
  • 褒める文化は一度の研修ではなく、日々の微差の積み重ねで育つ


ほめ方
お気軽にお問い合わせください。

お急ぎの場合は電話窓口まで、

お気軽にお問い合わせください。

営業時間 AIによる24時間対応

Access

ほめ達名古屋支部(Dream-Link株式会社)

住所

〒450-0002

愛知県名古屋市中村区名駅3丁目4−10 アルティメイト名駅1st 2F

Google MAPで確認
電話番号

050-3121-2569

050-3121-2569

営業時間

AIによる24時間対応

定休日 なし
代表者名 三岡 大輔

平日の夜間や週末の時間帯にも対応しております。

Contact

お問い合わせ

modal_banner

Instagram

インスタグラム

    関連ページ

    当サイトでは、「ほめ達」の取り組みに加え、他事業である再髪事業についてもご紹介しています。

    人の内面に働きかける価値発見の力と、外見の自信を支える再髪サポート。

    どちらも“その人らしい輝き”を引き出すことを目的としています。それぞれの想いやサービス内容を、ぜひ関連ページよりご覧ください。